本日は、法文学部同窓会提供講座「社会と人間」の第15回目がありました。

「IT業界で働く」というテーマで、講師は総合政策学科を平成13年にご卒業の浜田じゅりさんと同学科を平成23年にご卒業の伊藤祐介さんで、お二人ともサイボウズ株式会社にお勤めです。

 まず、伊藤さんからIT企業のイメージ7K(?)〔きつい、帰れない、給料が安い、規則が厳しい、休暇が取れない、化粧がのらない、結婚出来ない〕が紹介され、続いて会社概要の説明がありました。とにかく「チームワーク」を重視されている企業だということが良く伝わりました。グループウエアの開発・販売・運用において世界一を目指しているとのことです。

次に、同社のワークスタイル変革について、従業員一人ひとりの個性が違うことを前提に「100人いれば100通りの働き方があってよい」という人事制度の方針が説明されました。このおかげで、2005年に28%あった離職率が3%に激減したそうです。

働き方や働く場所と時間帯が選べる、副業(複業)の自由化、退社しても再入社できる、人事部に感動課がある、などなどとても社員を大切にされていることが分かる制度です。

そして、伊藤さんの歴史、入社してからのこと、ローカルブランディングの仕事について、複業の解禁の説明があり、実際に挑戦されている複業のお話では、なんと、あいテレビで「よるマチ!」のリポーターとして毎週水曜日に生放送出演されているそうです。
複業のメリットとデメリット、注意事項も話されました。

浜田さんからは、IT企業で働くということについて、浜田さんの歴史、そして同社に入社した10年前はIT企業=ブラックだったこと、知名度が低かったこと。しかし今では、「働きがいのある会社ランキング2018(中規模部門)」で4位を獲得していることなどの説明がありました。

そして事前アンケートで質問のあった事項について、お二人から回答がありました。

「ブラック企業とは? いい企業とは? 」という質問に対して「残業が多い? → 多いってどれくらい? 働きたくない? 」「人間関係が悪い? → 誰かが人間関係を作ってくれる? 」「転勤が多い? → 転勤したい人もいるのでは? 」「給料が低い? → 何を基準に低い? 」「ノルマがある? → ノルマの何が悪い? 」など、自分にとっての「ブラック」が何なのか考えてみるようにとの回答には、納得させられました。

最後に質疑応答があり、明るくハキハキと答えられるお二人の様子に、IT企業への好感度が増したことは間違いないと思いました。